2018年7月19日木曜日

区政リポート№393 2018年7月20日号

区議会第2回定例会 くらし・福祉最優先に転換を

区政を大企業の儲けの場に変える渋谷未来デザイン

 地方自治体の役割は、住民の福祉の増進にあります。ところが長谷部区政は、生活苦に苦しむ区民にも、国保料や介護保険料などの値上げを区民に押し付ける一方で、一般社団法人渋谷未来デザインを設立し、「人も金も」注ぎ込んで、大企業のもうけの場をつくりました。
 改めて、区政はだれのためのものかが問われています。今回は、第2回定例会で渋谷未来デザインについての区長への質問をご紹介します

企業連携、利益のため
 4月2日、区が7千万円の税金を投入し、4人の職員を派遣して、区長肝いりの産官学民連携の渋谷未来デザインが設立されました。
 渋谷未来デザイン設立に当たってのインタビューで、区長は、「行政や企業のリソース(資源)をお互い持ち出して、シナジー(相乗効果)を生み出していくイメージ」と言い、また、「各地のアーバンデザインセンターと渋谷未来デザインが違うのは、自立しようと自分たちで収益を上げようと考えている点だ」とし、渋谷未来デザインは区が企業と連携して、利益をあげる団体だということを公然と語っています。
 こうした組織に区が人も金も出すことはやめるべきです。区長の見解をうかがいます。
 さらに、具体的にどのように稼ぐのかという質問には、「地方のモノを渋谷でPRしたり、現状は禁止されている公道での有料イベント、行政が持っているビッグデータと企業のビックデータを掛け合わせると、マーケティングで非常に有用になる」と答えています。昨年のダイバーシティサミットで区長は、区役所内の膨大な情報を整理整頓していると言い、住民データや生産活動のようなデータを蓄積して企業が持っているデータと重ねることを例示しています。また国は行政機関が持つ個人データを匿名加工を条件に民間解放し、企業からもデータ提供を要請できる法律を成立させました。ビッグデータは複数の情報を重ねあわせることで、個人が特定できるとも言われており、行政の守秘義務が形がい化され、情報漏えいの危険は格段に高まります。
 区長が、行政が持っている個人情報を含むビッグデータまで、企業の利益のために差出そうとしていることは、自治体として絶対に許されないことであり、やめるべきです。区長の見解を伺います。

区長答弁(要旨)
 本年4月に設立された一般社団法人渋谷未来デザインは、区民と渋谷に集まる多様な人々のアイデアや才能を収集し、オープンイノベーションを起こすことで、社会課題の解決や渋谷の未来を生み出すプロジェクトを構築していく産官学民の連携プラットフォームとなる組織です。私は、この組織から今までにない新しい区民サービスが生み出されるものと確信しています。
 また、区の職員が産官学民が連携する事業に従事することは、行政内部だけでは経験できない貴重な学びの場となります。この組織は人材育成という面でも、大いに期待しています。
 議員は、行政が持っている個人データを含むビッグデータを、企業の利益のために差し出そうとしていると発言されておりますが、そのようなことはありません。
 今後、本区は転出・転入の傾向や観光客の動向などのデータ分析を進めていきたいと考えていますが、個人が特定できるような形での活用は考えていません。
 産官学民が連携し、今までにない新しい区民サービスを生み出す一般社団法人渋谷未来デザインの活躍に期待しています。

大企業に、あらたな儲けの場を提供

 渋谷未来デザインは、そこで企画した新たなプロジェクト(官民連携事業)は、1000万円を出資する協業パートナー企業が、優先的に受注して儲けを上げるための組織です。
渋谷未来デザインのパートナー企業(4/25現在)
渋谷区、㈱NTTドコモ、東急電鉄㈱、㈱パルコ、㈱デジタルガレージ、㈱東急不動産、㈱みずほ銀行、㈱日建設計、京王電鉄㈱、ソニー㈱、アカツキ、シブヤTV、大日本印刷㈱、レノボジャパン、バンダイナムコ 以上15社

財界戦略(新自由主義経済政策)の押し付け

 日本経団連は、提言「わが国の持続的成長につながる大胆な都市戦略を望む」(2010年)[下記、抜粋]で、自治体に新自由主義経済政策を押し付けていますが、長谷部区政はそのトップランナーの役割を担っています。
「わが国の大都市は魅力と活力にあふれたグローバルシティへと進化し、世界中の先端企業、人材、投資や観光客を集め、国全体の経済成長を牽引する役割を担わなければならない」「官民の適切な役割分担・連携の下、重点的、効率的に整備」「財政負担を極力抑えつつ、都市機能の高度化を効率的に進める上で、こうした民間にある知恵やノウハウを最大限発揮させることが不可欠。PFI、PPPの積極的な活用が必要」

西日本豪雨災害救援募金にご協力をお願いします

西日本豪雨災害は、死者210人、安否不明者20人、避難生活者4000人以上という、大災害となっています。お亡くなりになった方には、心から哀悼の意を表します。被災されたみなさんにはお見舞いを申し上げます。
日本共産党は、一刻も早い救援・復興のため募金活動に取り組んでいます。ぜひ、ご協力をお願いします。

※7月27日号は、休刊します。